包装材料の焦点シフト、海洋プラから脱炭素化へ
「この商品は○○%のCO2排出量削減に寄与しています」-。政府が2050年の温室効果ガス(GHG)実質排出ゼロを宣言してから、消費財メーカーなどのブランドオーナーがこんな定量表示を求め始めている。包装材料が関与する社会課題の焦点は、近年盛り上がりをみせた海洋プラスチッ
ク対策から「脱炭素化」へと急速にシフト。世界的にもバイオマスフィルムと紙包材の組み合わせなどを求めるケースが増えており、また従来は日本特有のニーズとされたバイオマスインキにも世界展開に向けた転機が訪れている。パッケージ素材各社はすでに環境対応素材の開発・提案を積極化しているが、今後はこれと並行して包材設計上のライフサイクルアセスメント(LCA)計算手法の構築が急務となりそうだ。